国内3000m峰の北アルプス編を完結させてきた話。
今回は国内3000m峰のうち、北アルプスに位置する山を全踏破すべく槍ヶ岳から前穂高岳までを縦走してきました、アラサーがんちゃんです。ちなみにクライマックスは重太郎新道の下りです(フラグ)。槍ヶ岳から穂高の縦走は8年ぶりなので気合を入れていきましょう(ブログ書くのも気合入れような)。
概要
日時:2020年8月12日~14日(テント2泊)
メンバー:重太郎の洗礼をうけるがんちゃん、新しいザックでご機嫌な嫁
行程:1日目「上高地から東鎌尾根経由で槍ヶ岳山荘」、2日目「槍ヶ岳から穂高岳山荘」、3日目「奥穂高から前穂高、へ、重太郎新道を経て上高地」
1日目:上高地から東鎌尾根を経て槍ヶ岳山荘へ。
ルートとコースタイム
日にち:2020年8月12日(水)
時間:10時間17分(8時間半予定)
距離:22.38km、1578mD+
S上高地バスターミナル05:4305:47無料トイレ05:54小梨平06:25明神館06:2606:30徳本口07:06徳沢公衆トイレ07:1607:18徳澤園07:30新村橋08:08横尾08:3009:03槍見河原09:0409:12一ノ俣09:1509:21二ノ俣09:49槍沢ロッヂ09:5410:27赤沢岩小屋10:4011:06槍沢大曲り11:2812:55水俣乗越13:2815:00ヒュッテ大槍15:0916:00槍ヶ岳山荘G
あかんだな駐車場から上高地バスターミナル
自家用車で深夜移動。上高地へはマイカーでアクセスできないためバスで。岐阜側からだとあかんだな駐車場(平湯)よりバスorタクシーに乗り換えることとなる。長野側からだと沢渡駐車場だ。大阪からだと岐阜側からのアクセスがいいのであかんだな駐車場へ。駐車場は深夜は出入りできないので、オープンする3時半ジャストに到着。駐車料金は後払い1日600円だ。
駐車場に到着し、朝ごはんを食べ準備する。バスの始発は4時50分だが、日によって異なるのでこちらにて要確認。バスは往復で2090円。この日の始発は20人ほどいた。切符を買いバスが来るのを待つ。
往復切符ゲット |
駐車場から上高地バスターミナルまでの所要時間は35分ほど。上高地についたらトイレをすませ出発する。ちなみに上高地のトイレは協力金100円で、トイレの入り口に門番がいる。もちろん協力金なのでご自由に。あかんだな駐車場で済ませておく方がいい。無料の水場(キンキンに冷えている)もあるので水をコンビニ等で買っておく必要はないだろう。
上高地バスターミナル
上高地バスターミナルから横尾
上高地バスターミナルを5時43分に出発。バスに乗った時はまだ暗かったが、出発する頃には明るくなっていた。ここから本格的な登りが始まる槍沢大曲までの約15㎞はほぼ平坦なのでお散歩気分である。らんらんるーだ。しかし天気はイマイチで今にも雨が降りそうな空模様だった。たまに猿もおるし。
穂高奥宮 |
数日前に熊が出たばかりの小梨平キャンプ場を横目に、写真を撮りながらいいペースで進んでいく。平坦はそこそこペースを上げてもしんどくないので、序盤にタイムを稼いでおきたいところ。徳澤公衆トイレ手前で小雨が降りだしてきた。ここでトイレタイム。嫁は前日仕事だったので眠そうだ。
横尾から槍沢大曲
さらに進んでいくが嫁の睡魔が限界ということでペースが落ちてきた。横尾でベンチに座りスヤァタイムを20分ほど。多少リフレッシュできたようでペースを取り戻して槍沢大曲へと向かう。
横尾大橋 |
スヤァ嫁 |
カブト岩 |
名前はわからない植物たちがたくさん。一部だけ載せることにした。
二の俣 |
東鎌尾根からアクセスする場合、ババ平テント場が最後の無料水場となる(槍ヶ岳山荘はテント泊の場合1L200円、小屋泊は無料。穂高岳山荘はテント泊も無料)。ちなみに蛇口から出る水はぬるかった。途中でツイのフォロワーさんが槍ヶ岳登頂後に蝶ヶ岳へ向かっているとの情報を得る。どうやら大曲あたりでタイミングよく会えそうなので連絡を取り闇討ちしようと画作する。
ババ平テント場 |
大曲に着いたところで、それらしき黒ずくめの美少女が百mほど先に見えた。ちょっと待とうと思いドローンを飛ばしながら時間をつぶす。数分後、目の前に美少女(Yukiさん)が現れた。しばし談笑し、餌付けしようと思い大阪人お得意の飴ちゃんを与える。多分これで仲間になっただろう。別れを告げ我々は水俣沢を登っていく。
槍沢大曲から水俣乗越
槍沢大曲りから水俣乗越に乗り上げる分岐だが、この水俣沢沿いのルートが意外と道間違いしやすい。何も考えずに沢を登っていくと、西岳方面に登ってしまうので要注意。実際私も水俣乗越へ向かう道を見逃してしまい、すこし沢を行き過ぎてしまった。とにかく分岐点が分かりにくく、進行方向左側を注意しておきたい。(先行グループも間違っていたようで、我々よりも深く沢に入り込んでいた)
道を間違うと嫁からお叱りを受けるのだ。幾分か戻って正しいだろうという分岐を曲がったがそれでも間違っていたようで、無理やりトラバースし、本来のコースへと戻った。”本来のコース”なんてものがあるのかはしらないが。とにかく人の通った”踏み後”がないと不安な人(嫁)の機嫌を取るのは難しいのだ。バリエーションとか行ったらそもそもマーキングとかもないわ!!と一喝しておいたがよろしくない。深く反省しております(真顔)。
ちなみにこの沢、それなりに斜度がありちょっとしんどいが東鎌尾根を楽しむには仕方ないと思い頑張って登ってゆく。1時間半ほどで水俣乗越へと到着した。道を間違えた割にはコースタイム以下で登れたので良しとしよう。
水俣乗越 |
水俣乗越といえばバリエーションルートである北鎌尾根へのアクセス地点だ。北鎌尾根へ挑戦するものはここから踏み跡をたどって天上沢へ下り、北鎌沢出合まで行くのである。私も少し下見しておいた。ははは。来年かな?
ちなみに翌日辺りに北鎌へ登るであろう2人組PTがいた。しばし談笑させていただいた(忘れたサングラスを届けていただきありがとうございました。ビールは楽しめましたか?)。と、別のことを調べていたら偶然そのPTのブログが見つかった。無事、北鎌尾根から槍ヶ岳に登頂されていたようです。よかった。(しかも晩御飯が同じいなばのチキンとタイカレー)
水俣乗越から東鎌尾根を経て槍ヶ岳山荘へ
さて、ここから1日目核心部であるところの東鎌尾根である。天気がよければ槍ヶ岳を眺望でき、最高の岩登り(というかアップダウン)が待っているが今日はガス三昧である。寿司食いたいなぁと思う。
槍沢を見下ろす |
槍ヶ岳へのアクセスは、時間的に槍沢経由よりも1時間は多くかかるし、岩登りもあるので難易度は上がるが、それでもなおこのコースを選んだ理由は、緩やかな稜線の登り降りが楽しめ、槍沢コースにはない魅力があるからだろう。そもそも槍沢コースは経験済みである。
そんなことを考えながら進んでいくが、天気は一向に良くならないどころか悪化さえしていた。なんてこった、槍ヶ岳なんて1ミリも見えないじゃないか。それでも時折見せる稜線のカッコよさで何とか正気を保ち、槍ヶ岳山荘を目指した。私自身もカッコいいのだが黙っておいた。
途中でハイマツ帯の中に丸太の梯子があったり、垂直な鉄梯子が連続していたりいやらしい場所も多々あった。東鎌尾根の核心部と言えば、両サイドが切れ落ちた「窓」であるが全然意識していなかったため、窓だ!!という感情は1ミリもなかった。写真を見返して探すことにしよう。雪渓があるはずなのできっとわかるだろう。
そうこうして槍ヶ岳山荘までもう少し、ヒュッテ大槍へと到着した。ああ、もうここでいいじゃないか。。天気も悪いし、とヒュッテ大槍の中にいる人を恨めしそうに眺めながら休憩せずに進むことにした。槍ヶ岳山荘まではあと1時間ほどだ。槍ヶ岳山荘のテント場はそれほど広くないので、もしかしたら。。。と思ったが、さすがに一応平日なので大丈夫だろうと言い聞かせた。満員だったら殺生ヒュッテまで下らないといけないという拷問が待っているからだ。それだけは何としても避けたいが今更急いでもどうにもなるまい。
ヒュッテ大槍 |
そう思いながらガスの中を突き進んだ。すれ違う人がみな、明日はピーカンに晴れるみたいですね!などと言っていたがMountain Weather Forecast勢の私はそんなものは信じていない。明日もきっとガスっているのだ。間違いない。
槍の穂先なんて見えやしない |
殺生ヒュッテへの分岐、もうすぐで槍ヶ岳山荘だ。 |
そうこう頭の中で唱えているうちに槍ヶ岳山荘へと辿り着いた。上高地バスターミナルから実に10時間強かかった。仮眠したり、ドローン飛ばしたり、しばし談笑したり、道間違いをしたのでそんなもんだろう。ある意味コースタイム通りだ。そういえば槍ヶ岳の近くで猿を見たのは初めてだ。上高地界隈にはよくいるのだが。
槍ヶ岳山荘 |
猿の親子。このほかにも数匹いた。 |
テントと晩餐
幸いなことに、テント場を無事確保することができたが、番号は19番(素数)だった。山荘とトイレから結構下の方である。トイレに行くのがしんどい。そして狭い。とりあえず疲れていたのでさっさとテントを張って着替えたりして夕飯の支度だ。
狭いのが分かっていたし、軽量化もかねて前室オプションはもってこなかった。 |
ガジェットの充電も忘れずに。今回はモバブー2つ、アクションカメラ(GARMIN VIRB XE)、ドローン(DJI mavic mini)、腕時計(Garmin Instinct)、防水コンデジカメラ(SONY RX0M2)を持ってきていて結構な荷物である。
ガジェットたち |
夕飯の前に冷えた体を温めるために粉末スープをメイクした。ジンジャーコーンスープみたいなやつだ。身体に染みわたる。飲みながらご飯を炊き、持ってきた缶詰を温める。缶詰は唐揚げ、焼き鳥、そしいなばのチキンとタイカレーだ。うえばにもらった小さいお惣菜みたいなものも食べようと思っていたが忘れていた。別の日のご飯のお供にすることにした。
外は雨が降り風が吹き付け、明日の天気が思いやられる。予定では槍ヶ岳でご来光を見たいなと思っていたが、到底無理だと思ったので出発時間は日が昇ってからにしようと心に決め、眠りについたのである。ちなみに雨の中のテント泊ではシュラフカバーを併用することをお勧めする。特に連泊する場合などはシュラフが濡れていると地獄だからだ。尚、私の場合シングルウォールテントなので雨が降っていなくとも結構結露するのでシュラフが濡れることには慣れているが。
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