[アルパイン]御在所岳 中尾根クライミングはアプローチと下山が核心@藤内壁

2021/06/06

2021年 アルパイン クライミング 山行記録 登山 日帰り山行 無雪期 鈴鹿山脈

t f B! P L

 前尾根より辛口な中尾根

御在所岳のマルチピッチ入門といえば前尾根だが、それよりもワンランク上のルートと言えば中尾根である。中尾根はP4~P1までありグレードはⅤが主体のⅣ~Ⅴ+だ。最高難易度のP1はⅤ+で前尾根P2ヤグラよろしく登らない人も多い。

先々週までに4連続で前尾根に行ったので、そろそろ中尾根に挑戦しようということで中尾根に登ることになった。今回はP1まで登るつもりで行ったが、時間が無くP2までとなった。P1はオマケだよね・・・?(宿題となった)

前尾根に比べて全体的に辛くクラッククライミングが主体だ(感覚としては前尾根P7やP2ヤグラを辛くしたのが連続するイメージ)。私はP4上部とP2上部をリードしたが、特にP2は苦戦し、A0も多用し(というかA1も使ったが)多くの時間を費やしてしまったので次回はそこを改善していきたい。前尾根に比べて全身を使うことが多かった。

山行詳細

日時:2021年6月5日

山行形態:日帰りマルチピッチ

メンバー:がんちゃん、たまさん、あ~れすさん

主な装備:50mダブルロープx2、カムは#0.5~#3まで2セット。#4が欲しかった。


開始:7時2分

P4 登攀開始:9時26分

下山:18時32分

山行時間:11時間30分


※GPSログ調整中


アプローチと下山が核心

アプローチ

駐車はいつものごとく裏道国道入口近くの駐車場に。5時半頃には橋したはすでに満車。6時半ごろに来たたまさんはトンネル上のとこに停めていたがそこも空き数台。この時期は確実に停めるなら5時頃には来た方がよさそう。

前回までにアプローチの下見は少ししていたがやはりよくわからない。P4取り付きには一の壁側から回り込1み、バットレスを左に見ながら谷筋を登って、右手の尾根を藤内沢側に回りこむ。右往左往して(アプローチを把握していれば30分ほどは短縮できそう)P4の1ピッチ目終了点に取り付くことが出来たので、ザックをデポして懸垂で1ピッチ目取り付きに降りてスタートした。中尾根はクラックやチムニー主体なのでザックは無い方がはるかに楽だ(P4,P3は特に)。


1ピッチ目:P4展望台下部、15m Ⅴ、あれ

上部の右側にやや被ってるのを左に避けるポイントが核心。ザックあるとしんどいと思う。序盤のクラックもといチムニーは安心感を求めて中に入り込みがちだが、入りすぎると上がれなくなるのでほどほどに身を乗り出す必要がある。


P4下部

2ピッチ目:P4展望台上部、10m Ⅴ、がん

ワイドサイズのクラックというべきか、チムニーというべきか。ビビッて中に入りすぎるとにっちもさっちもいかなくなるのは同じ。若干被り気味なのが嫌らしいがそれほど長くはないので、後半のピッチに備え腕を消耗させないようにスピーディーに登るのがよさそう。


P4 上部終了点より


3ピッチ目:P3ツルム、25m Ⅴ、たま

P4からクライムダウンしP3の取り付きへ。P3は広い凹角をうまいこと登る必要がある。少し脆い箇所もあり、パラパラと小石が落ちてきていた。ジャミングをいい感じにキメて登るとよさそうだ。中間部あたりが核心部で、リードで登るのはちょっと嫌だなと思った。チムニー部分はフレークをうまく使う必要がある。


P3

P3フォローあ~れすさん


4ピッチ目:P2下部、25m Ⅳ?、あれ

トラバースルートⅣの取り付きの岩が崩落していて、取り付きようがなかったのでダイレクトルート10bにアブミを掛けて挑戦するもあえなく敗退。後続PTが来たので先に行ってもらう。後続はこのダイレクトを苦戦しながらも登り切っていた。


トラバースルートは崩落しており1ピン目に届かない


ダイレクトルートは撤退

我々は結局コル左側のマッドモイスト10bの下部分フェイスあたりから登ったが試行錯誤して結構時間がかかった。このフェイスも結構辛く、最初はA1無しで頑張ってみたが結局ダメそうなのでA1アブミを発動。フェイスを越えればあとは階段状なので難なくクリア。


マッドモイスト下部のフェイスを登る


ルート名はわからないがⅣっぽい表記があるが、どう考えても出だしはⅤぐらい。終了点で先行PTが行くのを待つ。


5ピッチ目:P2オニギリ、25m Ⅴ?、がん

さて、中尾根の実質最終ピッチ(P1は行かなかったので)だが、これが兎に角つらかった。ボルト主体のルートだがカムもあった方がいい。「使わないだろうけど一応お守り代わりにアブミ持っておくかー」と言って持って行ったのだが結果的に救われた。中間部はA0やA1アブミを多用した。この日のリードで初テンションをキメた。


P2の中間部


フェイス横のクラックをトラバースしたり、長いなぁと思いながら登った。個人的に核心部かつ一番面白いであろうオニギリ部分、ここは頑張って直上しよう(ペツルも見えるし)としたが被ってて中々うまく行かない。微妙な隙間に一度体を入れてしまってからは外側に出るのもビビる。そもそも足が上がる気がしなかった。グレードはⅤだが個人的にはⅤ+つけてもいいんじゃないかと思った(へぼクライマー)。


仕方ないので右側にトラバースできるか探ってみたところなんとか手がかりを見つけたのでそちらに抜けた。ここで終了点。P1を登っている先行PTが目の前に見えた。トラバースしたことでロープの流れが悪く、ロープアップもビレイも大変であった(腕パンパンだし)。


オニギリ横の終了点

下山核心

アプローチが核心なら下山も核心であった。P2からP1の基部へ20mほど懸垂。そこからマイナスの滝上にさらに50m1本で懸垂したがどうやら40m近い懸垂だったようで途中で明らかに足りないことが分かった。


マイナスの滝の下の方?


一旦ロープを半分引き上げてもらい、もう1本をつないで降ろしてもらった。これで無事に滝上に。もう一度40mほど懸垂しわかりにくい道を一の壁方面に歩きP4の取り付きに戻ってきた。P4から一の壁へは途中にクライムダウンで微妙なところがあったので一応ロープを出して5mほど下った。


以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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