[冬季アルパイン]八ヶ岳 ジョウゴ沢ナイアガラ・ 石尊稜 2022/1/22-2022/1/23

2022/01/24

2022年 アイスクライミング アルパイン クライミング 山行記録 小屋泊 雪山 登山 八ヶ岳連峰

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山行概要

日程:2022年1月22日~2022年1月23日

山行形態:小屋泊、冬季登攀、アイスクライミング

メンバー:がんちゃん、たまさん、まめちゃん


<1日目:ジョウゴ沢アイスクライミング>


美濃戸まで車で上がり(初!)、準備をして6時51分スタート。この日は移動日で、赤岳鉱泉に宿泊予定だ。時間があればジョウゴ沢で軽くアイスクライミングをしようという話になった。翌日の偵察?そんなのは面白くないから不要だろう。

赤岳鉱泉に到着し装備を整え9時14分、ジョウゴ沢のある硫黄岳の方面に進む。沢の分岐地点まではトレースがあるが、そこから先は前日までに踏まれたトレースのみで多少のラッセルが必要だった。

振り返ると我々のトレース

天気は快晴で風もほとんどなかったが、土曜日の早い時間だからか人が入っていないのだろうか?と思いながら進む。ジョウゴ沢の滝の名前とかは正直ちゃんと調べてきてなかったので、出くわしたやつに登ろうという感じだった。

F1は適当にフリーで登り、成長している感じのF2に出くわす。若干水が流れているような感じだが登ることに。右側からまめちゃんがリードで登る。私はフォローで。そもそもアイスの基礎なんてろくに知らないし、怖い。早速足がプルプルする。

F2

そこから進んでF3らしきものをサクっとこえ、鬱陶しいラッセルをする。1時間もしないうちに大きな滝がいくつか見えてきた。どれがどれだかわからないが、いい感じに登れそうなやつに登ろうという事になる。

最高の天気

というわけで、大きな滝を登る。こいつは右側からなら何とか登れそうなので、私がリードをする。初心者なんですけど、と思いながらあーでもないこーでもないとやって登る。足も腕もプルプルになる。クォークだったら無理だったやつだこれ。と思いながら登り切ったところの左岸側で終了点があるのでそこでビレイ。足元が丸々氷で、この氷がすっぽり落ちたりしないんだろうかと不安になる。

ナイアガラの滝

ビレイ点にて私と登ってきたたま

ここでトップロープを張って遊ぼうということになる、右岸側の支点で懸垂してトップロープを張る。そしてちょっと被ってる感じの、どう見てもリードじゃ登りたくないところを1本登って13時40分ごろ、いい時間になったなぁという事で鉱泉に戻ることに。

懸垂のまめちゃん

下山路はF2を右岸側から巻くのが少し大変だったので、ロープを出して懸垂等した方が安心だろう。結局ジョウゴ沢は誰一人おらず貸し切りで最高だった。日曜に入る人の方が多いのだろうか?

今回は初めての小屋泊で、名物のステーキを堪能できた。個室にしたが、突き当りのトイレ横の個室で、鉱泉の中々強烈なアンモニア臭が時折漂ってきていたのはハズレだった。どうやら消灯後は暖房が切れるようで、寒かったが、布団はたくさんあったので耐え忍んだ。

鉱泉名物のステーキ。ご飯と汁はお代わり自由

<2日目:石尊稜>


予定通り5時半出発のつもりで4時起床。みんな起きてない。15分ぐらいしてから起きたようだ。朝食はカレーメシとその他。装備を準備して5時43分、赤岳鉱泉をヘッデンスタート。

石尊稜に向かうそれらしきトレースがあったが、いったんスルーして進む。そうこうしていると三叉峰に登るという2人PTと遭遇。しばらくするとトレースが消える。少しラッセルするが、どうもおかしいと思い地図を見直す。どうやら道間違い。最初にスルーしたトレースが正解っぽい。三叉峰PTと共に戻る。正しいトレースは三叉峰PTが先頭で。といってもトレースはあるので問題ないだろう。

アプローチ、日が出てき岸壁が見え始める

三叉峰PTは色々と迷っていたようだがどうなったのかは不明。6時50分ごろ、石尊稜の下部岸壁が見えてきた、最後の急登を登りリッジに出て予定の7時から若干過ぎたが、7時6分に下部岸壁取り付きへと到着。ちゃちゃっと準備する。

取り付き手前のリッジ

1ピッチ目:Ⅳ、50m
私がリード。雪付きは悪く岩と草付きのドライツーリング。綺麗なペツルがいくつか見えるがやっぱり怖い。取り付きにビレイ点が2か所あったが左側から右上するように登っていく。途中リングボルト2本のところあり。

下部取り付き、足場は悪い。まめ。

1ピッチ目を見上げる

そのほか終了点らしきものも中間地点にあったがまだまだ伸ばせそうなので伸ばしていく。しばらくいくと一瞬雪稜となり、その後に最後の核心か残置のある被った岩が出てくる。その岩の乗越がかなり大変だった。

若干迷ったがその岩を左に巻いてもリッジに上がれるようだった。おそらくそちらの方が簡単だろう。最後の岩の終了間際にまさかのロープいっぱいコールが聞こえる。あと2mほどでなんとか支点を構築できそうだが・・・。

こんなとこでビレイとは・・・

なんとかロープをぐいぐい引っ張り無理やり乗り越えて木とバイルで支点構築。ギリギリいけた。というかたまさんが持ってきていたスノーバーをなぜか受け取っていなかったのは反省。

1ピッチ目終了点、この目と鼻の先にビレイポイントがあった

このスラブなピッチ、雪が付いていないこともあって感覚的には中山尾根の1ピッチ目直上と同レベルぐらいに感じた。アイゼンでの乗り込みは怖い(縦爪だったが)。岩が脆いからバイルがかかってるとは言え信用ならないし。何だかんだこの1ピッチ50mロープを限界まで伸ばしたが1時間が経過していた。


中間地点あたりでもピッチは切れると思うので切ってもいいかもしれない。フォローの二人はドラツーを楽しんでいたようだ。こっちにはそんな余裕なかったです。1ピッチ目が終わるとしばらくは快適な雪稜歩き。

雪稜を進んで行くまめ

気持ちのいい雪稜歩き

トレースはずっとあったので難易度的には簡単で、ロープは解除した。天気は若干雲もあったが、時折太陽も出ており風もそれほど強くなく快適で気持ちが良かった。

石尊稜を振り返って

雪稜区間は結構長い

2ピッチ目:Ⅲ、40m
雪稜が終わり、10時11分ごろ、上部岸壁へと到達する。ビレイ点から凹角が出てきて序盤はロープ無くても行けるかな?と思ったのでまずはまめちゃんが偵察で登る。出だしは問題なさそうだが、中間点あたりからはちょっと悪そうなのでそこで待機してもらう。

上部岸壁取り付き

たまさんがリードでロープを伸ばし、40mほどでピッチを切る。まめちゃんにはアッセンダーで登ってもらった。このピッチは比較的簡単で、1つ目の支点からは右側に進路を取った。終了点はピナクル?そこからは歩けそうだったので私が偵察してロープ解除。その先の左奥の岩場にビレイ点らしきものが見えた。

ここで後ろの雪稜に2人PTがザイルを結んで進んできているのが見えた。よく見ると三叉峰PTのように見えた。あちらを撤退してこちらに転戦してきたのだろうか。それにしても早いな・・・?

石尊峰までは標高差30mほどだったので、おそらく最後の登りの岩場だろう。と言ってもここまで十分に楽しんだようで、無理して登るほどでもないなという事で、右側の雪稜を行けば登りつめられるようだったのでそちらの歩きを選択。ほどなくして11時18分、石尊峰へとトップアウトした。

石尊峰はそれなりのスペースがある

石尊峰

ここでたまさんが便意が限界らしく先に行者小屋まで下山。まめちゃんと二人で地蔵尾根をすたこらさっさと下った。美濃戸に着いたのは13時59分。無事に山行を終えることができた。

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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