激落ちくん
企画者のダイちゃんが大滝の登攀練習をしたいと言って登ったナル谷の60m大滝。そこから1週間が経ち、大滝登攀の入門と言われている百間滝(ひゃっかんだき)こと鈴鹿の御在所岳にある東多古知谷(ひがしたこちだに)大滝を登ることとなった。あれ、そういえば私先週入門しちゃったんですけど・・・。
私の今回の役割はイケイケドンドンツッコメなキムを程々に抑えることだ(ワンコさんからの指令)。ちなみにこの滝、なぜか全裸フリーソロの滝として有名らしいが気になる人はぜひ調べて頂きたい。
遡行詳細
概要
日にち:2022年4月16日
メンバー:がんちゃん、ダイちゃん、キム
主な装備:ナッツがあると終了点構築に役立つ
開始:8時38分
終了:12時10分
トータルタイム:3時間32分
アプローチ
砂防ダムだか堰堤だか |
遡行詳細
入渓し直ぐに小滝に出くわす。雨は止んでいたが水温が中々に冷たく、テンションはまだ上がらないが何とか頑張って進む。というかみんな進の早くない?こちとらウォーミングアップに時間がかかるので心臓がバクバクだ。などと心の中で思っていた。
置いていかないでね |
水が冷たい |
ヌメりは少なくしっかりとフリクションが効くので特に危うげもなく、入渓から10分ほどで百間滝へと辿りついた。今朝までの雨で水量が心配だったがそれほど多くは無く、ほっと胸をなでおろした。全然ほっとじゃなくてコールドなのだが。まぁ私はリードするつもりは無いのでどちらでもいいが。
さて、この大滝、70mほどと聞いていたがそんなには無い気がする。先週登ったナル谷の大滝60mの方が大きく見えるのはあっちの方が横幅があったからだろうか、スケール感が全然違う。せいぜい50mぐらいでは?と思うが、どこからどこまでを一つの滝とするかあいまいなのできっと70mぐらいあるのだろう。まぁいいか。
百間滝 |
1ピッチ目、キムがリードする。取り付きのハングが核心だが割とすんなりと越えていった。中盤のチムニー状が結構曲者だったようで、ステミング気味に体を押し付けヨジヨジして登っていた。ヨジヨジ君、怖かっただろう・・・。その上は特に難しいこともなく無事にピッチを切った。ちなみに私はこのあと激落ち君となるのだ。
1ピッチ目ハングを越えたところ |
さて、セカンドで登る私だがハングの離陸がうまくいかない。手はある程度あるのだが、足がイマイチ決まらない。あーでもないこーでもないと、ゴボウしたりして5回ぐらい落ちた。リードだったら残機10個ぐらいは減ってただろうな。
落ちるのはあかん |
さらに悪いことに、クソつ冷たいヒエヒエな水流を直で受けているので手が動かなくなってきた。寒い冷たい動かないの三重苦だ。寒いと冷たいは同じだと思われるかもしれないが、私の感覚では違うのだ。
結局にっちもさっちもいかないので、一度回収したカムを設置し直し、A0という秘儀を使うことで何とか乗り越えることが出来た。その前にアッセンダーを追加し2つで登ったのは内緒にしておきたい。
1ピッチ目終了点はナッツを活用 |
1ピッチ目終了点には食虫植物のトウカイコモウセンゴケが自生していた。私は高校生の頃に多種多様な食虫植物を栽培していたので一目で分かり、少しテンションが上がった。なんなら今日イチでテンションが上がっていたかもしれない。ちなみにウルイも覚えた。多分すぐに忘れるけど。
自生していたトウカイコモウセンゴケ |
さて、2ピッチ目だがこちらはフォローで登ってきたダイちゃんがそのままリード。離陸が結構悪く核心っぽい。
2ピッチ目出だし1段上がったところ |
上部はスラブ基調だがヌメりはほとんどないのでそれほど凶悪ではなかった。とにかく水が冷たいのでさっさと上がってしまいたいと思いながら登った。冷たい寒いの2重苦。
2ピッチ目上部のスラブ |
登り切った先は風が吹き下ろしていて、多少の陽は当たるものの寒かった。終了点から適当に行けば下山路となり、左岸側に10分ほど下るとルンゼらしきところに出るのでそれっぽい踏み跡をたどれば入渓点の堰堤の上に出る。
あとは懸垂で降りてしまえばハイおしまい。サクっと3時間ちょっとで遡行完了である。あとは寒い寒いと言いながら、通行止めになっている武平峠トンネルの真ん中を歩き駐車場へと帰った。ついでに西多古知谷の大滝を眺め、ああ次はあのあたりかなとか思いを馳せるのであった。
懸垂で堰堤前に下降 |
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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