[冬季アルパイン]八ヶ岳 裏同心ルンゼ~小同心クラック 2022/12/4

2022/12/06

2022年 アイスクライミング アルパイン クライミング 山行記録 小屋泊 雪山 登山 八ヶ岳連峰

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しばらくブログを投稿していなかったが、「時々記録を参考にしています」という声があったので、山行の参考にしてくれる人がいるなら・・・と思ったのでたまには投稿したいと思います。

今回は今シーズのアイスクライミング始めという事で2日間で八ヶ岳へに行きました。

1日目の12月3日はジョウゴ沢右俣大滝の予定でしたが、凍結具合がわからずうにゃむにゃ。そこで、前日あたりに少し情報のあった裏同心ルンゼの偵察へ行くことにしました。結局、氷は薄いとこもありましたがF1~F5まですべて登る事が出来ました。この日は赤岳鉱泉でステーキ泊、もちろん個室です。これがお金の力ってわけ!!


そして、2日目は裏同心ルンゼから小同心クラックへの継続登攀をしました。今回はその記録です。

山行概要

日程:2022年12月4日

山行形態:冬季登攀、アイスクライミング

メンバー:がんちゃん、佐藤さん、ダイソン、まめさん、カズ

装備:カムは#0.75~#2あたりが1セットあると良い。#3があってもいいけど重い。


S赤岳鉱泉05:4405:48大同心沢(大同心ルンゼ)分岐05:4909:47大同心10:0510:15小同心13:0413:13横岳13:2613:36大同心13:5314:21大同心沢(大同心ルンゼ)分岐14:26赤岳鉱泉14:4315:17堰堤広場15:1815:48美濃戸山荘15:5015:54赤岳山荘G


山行詳細

まずは裏同心ルンゼのF1~F5をアイスクライミング。そして小同心クラックを登攀し、横岳(2,830m)直下の壁から横岳へ。そして大同心ルンゼから大同心稜を下ります。2日目はカズが合流して5人での行動。遠方参加組は終電の関係もあるので、今回は時間との戦いとなりました。

裏同心ルンゼ

1日目に裏同心は結構PTが入っていたので、混雑を避けるため日の出と共に登攀開始できるようにスタート。予定では5時半に赤岳鉱泉スタートだが5時44分にスタート。赤岳鉱泉からものの5分ほど、大同心沢の分岐を越え裏同心沢の分岐のロープをくぐり、踏み跡に沿って登っていきます。6時13分、およそ30分でF1(幅広の15m)に到着。

雪は全く無い。シャバシャバ多め。やっぱシャバの空気はたまらんねぇ。
今回のPT編成はがんちゃん、ダイソン、カズの3人PTと、佐藤、まめの2人PTに分けました。

F1
F1は先に佐藤PTが登攀開始。昨日と同じラインで。

F1

6時45分、がんちゃんPTは先日と異なる左側のラインで。がんちゃんリード。佐藤PTのフォローのまめさんが登るのを横目に。上部は草付きを避け右側のベルグラから岩へ登り抜け、岩でビレイ点構築。

F2
7時30分頃、F2(40m)は3段になっているので1段目を佐藤PTが抜けたタイミングで登攀開始。ここもがんちゃんがリードで一気に3段目まで上がる。2段目は傾斜が緩いのでノープロテクションで一気に駆け上がるが、少し薄めで水の流れが見える。そして3段目を登り始めている佐藤さんに追いつく。3段目も表面を水が流れている箇所がちらほら。F2も適当な岩でビレイ点を構築。

右がF2

F3
F3は10m無いぐらい。ダイソンがリードしたいと言うので、私は1日目にリードした事もあってダイソンに任せる。1日目もいくつかダイソンにリードしてもらったが、最近意欲的である。どうしたダイソン、吸引力が変わっているじゃないか。ビレイ点は大岩で。
ここもフォローで登る時は1日目と異なる右側の強点を突いたラインを選択。楽しい。

多分F3

F4
9時過ぎ、F5までに現れる小さいナメ滝や20mほどのナメF4はフリーで。

カズ

簡単なナメはフリーで

この時点で登攀開始から2時間以上は経過していた。予定より時間がかかっているぞ。このあたりで、小同心クラックは2PTで登るのは時間的に厳しそうだなと考えていた。

F5
10mほどのF5はツララが下まで繋がっていたが、前日より細くなっている気がした・・・。佐藤PTはまめさんが左の岩が露出してる部分から登っている。

下部のツララ状が今回の核心ピッチだろうか。時間が結構おしているので、佐藤PTと被らないライン取りなのでそのまま登攀開始。がんちゃんリード。

F5

ツララ越えで一瞬左手のバイルが抜けバランスを崩しかけるが耐えた。その後はテラスっぽくなってるので簡単。

セカンドでダイソンが登ってる途中でアイゼンが外れかかっていた。一旦降ろして、カズが先に登る。結局F5を登り終えたところで、アイゼンの調子が良くないようで外す事になった。ペツルアイゼンの固定するパーツをグリベルのやつか何かに交換したらしいが、調子が悪くなったのがF5が終わった後でよかった・・・。ギアの事前チェック大事。

これまでアイスバイルにはリーシュを付けていたが、今回は初めて無しで行った。意外とどうにでもなったし、むしろ無い方が快適かもしれない。落としたらまずいアルパインでは付けようと思い、小同心では付けたが、そもそもバイルを一切使わなかったのはここだけの話である。

小同心クラック

F5からは大同心の基部へ登って行き、そこから小同心へトラバースとなる。予定では9時前には大同心基部だったが、到着したのは10時過ぎ。時間が中々よろしくない。とりあえず急いで小同心クラックへ向かう。

大同心の基部へ上がっていく

佐藤さんがバテているのかペースが落ちていた、佐藤さん曰くカタツムリらしい。いや、そういう時はナメクジって言うんだよって教えてあげました。

小同心側から望む大同心かっこいい


10時21分、小同心クラックの取り付き到着。ビレイ用のボルト無し。

1ピッチ目チムニー状:Ⅳ-、30mほど
がんちゃんリード。アイゼンは付けたままでしたが、冬靴よりは細かいスタンスを使えるので良さそうです。

小同心クラック取り付き

アックスも出してましたが結局使わなかったので登り切りでしまいました。グローブも邪魔だったので素手で登りましたが岩が冷たかったです。

1ピッチ目、凹角内に入る

小同心クラック全景

左上して凹角内に入るとペツルがあります。その後はホールドもスタンスも十分あるのでグイグイ高度を上げていくと20mちょっとで終了点がありますが、さらに進むと30mほどでも終了点があるのでここでピッチを切りました。ロープをフィックスしてアッセンダーでまめさんに登ってもらいました。

硫黄岳、赤岳方面

1ピッチ目終了点

取り付きを見下ろす

2ピッチ目クラック?:Ⅳ-、20mほど
まめさんリード。

まめさんが背負ってきたロープを使い、まめさんリードを私がビレイ。その間にダイソン、カズに登ってもらい、最後の佐藤さんをビレイしてもらう。

この2ピッチ目もクラッククライミングというよりは凹角のチムニーっぽい感じ。1ピッチ目よりは被っているところもありこちらの方が難しく感じました。フォローで引き上げてもらい、バックロープを引いて支点を回収せずにかけていき、終了点でそれをフィックス。

3ピッチ目:トラバースからの乗越からの小同心の頭(左岩峰)
がんちゃんリード。

20mほど。サクサクと登ってペツルで終了点。フィックスを張ってまめさんに登って来てもらう。その間に装備を片付けて先の偵察。午後から天気が崩れる雨予報だったので少し心配だが、ガスが上がって来て風が少し強い程度だったので何とかなった。皆寒そうだった。

小同心の頭にいる私

どうやらこの先の横岳直下も1ピッチ登攀があるようだ。まめさんと後続のダイソンで先に行ってもらいフィックスを張ってもらう事にする。まめさんが山頂に着いたあたりで、後続のカズと佐藤さんが小同心の頭に到着。ロープ類を片付けてる間に先に進んでもらう。

小同心の頭から遠望する横岳

無線でダイソンに「ダイソンと佐藤さんは先に下山しといて」と伝える。
13時3分、小同心の頭を出発。この時点で1時間40分遅れ。
カズが横岳直下を登り始める頃に追いついたので私はロープを束ねながらフリーで登り、横岳へ登頂。

横岳にきただけ。

13時22分、装備をちゃちゃっと片付けて大同心沢~赤岳鉱泉に向けて下山開始。
ちょうど一般道に合流するあたりで佐藤さんに追いついて、みんなで無事に赤岳鉱泉へ帰還。14時23分、予定より1時間13分遅れ。ちょっと巻けた。

後は小屋にデポしていた荷物を回収して片付けて大急ぎで下山。15時53分、美濃戸に到着。最終的に53分遅れ。遅くても16時下山の予定だったので何とか間に合いました。

アイス始めという事で最初は緊張していたが、1日目の途中からは感覚を掴めたような気がします。2日目は5人で時間制約もあり、登攀システムとか色々考えてやりくりして、今回もいい経験になりました。2日間でリードもたくさん出来て楽しかったです。

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

追伸:久しぶりに書くと、体裁(というか語尾とか)が統一されてないのでイマイチですね。読み直してて思いましたが、まぁ面倒なのでこのままでいいでしょう。ただの記録だし。

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