絶景を求めて厳冬期の乗鞍岳にリベンジした結果。

2020/06/12

2020年 3000m峰 ドローン 厳冬期 山行記録 乗鞍岳 積雪期 雪山 日帰り山行 北アルプス

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調査兵団一行は厳冬期の乗鞍岳に再び挑んだ。

2020年3月1日の山行記録です。

リメンバー乗鞍。厳冬期は2度目、残雪期も含めると3度目だが、これまで一度も雪の乗鞍を登頂していなかった。我々は登頂することができるのだろうか・・・。前回敗退した記録は以下をご参照いただきたい。


身近な3000m峰の乗鞍岳に厳冬期登山したら雪が深くて敗退した。

戦わなければ勝てない・・・

あれから月日は流れ1年が経ち、山々には再び厳しい冬が訪れていた。その日人類は思い出した。ヤツ(風雪)に支配されていた恐怖を・・・。鳥籠(雪山)の中に囚われていた恐怖を。思い出したら行くしかないな。ということで、当初の予定では2月の3連休で行こうと思っていた。しかし、天気予報をみるとかなりの風が吹くようだった。

前回の予定をずらして3月に挑戦することに。今回の天気は申し分なさそうなのでアタックすることを決定した。何言ってんの?調査兵団は未だ負けたことしかないんだよ?などと言われそうだが気にしてはいけない。絶好の天気なのだ。行くしかない。今回の調査兵団は私と嫁である(いつものごとく)。

人は戦うことをやめた時初めて敗北する

それでは戦おうじゃないか。前回と同様に休暇村第7駐車場からスタートすることとした。尚、駐車場までの道はノーマルタイヤ(FF)で問題なかったが、若干凍結気味のとこもありギリギリ感はあった(チェーンは携行していた)。4WDスタッドレスが欲しい。

ルートとコースタイム

タイム:8時間36分
距離:13.9km、1483mアップ

7時37分 休暇村第7駐車場→12時22分 朝日岳山頂→12時45分 蚕玉岳山頂→12時52分 頂上小屋→12時54分 乗鞍岳 剣ヶ峰 13時38分→13時45分 朝日岳→16時14分 休暇村第7駐車場


前回の反省を踏まえて行動

今回は前回の失敗を活かし、万全の体調、装備、そして時間に余裕をもって挑んだ。駐車場から意気揚々と出発し、スキー場を進んでいく。

休暇村第7駐車場からすぐのゲレンデを進む。
今回は出発時間が早いためリフトはまだ動いていない。足慣らしにとスキー場脇を登っている途中でアイゼンをつけたが、なくても問題ない雪質であった。天候は穏やかで太陽が出ており風もほとんどない。少しペースを上げるとかなり暑かった。

オープン前のゲレンデ
三本滝レストハウス前。整地された雪面に足跡を付けるのはちょっと気が引ける。

前回敗退したツアーコース終点から

一行は順調に前回敗退したツアーコース終点まできた。ツアーコース終点の先は少し埋もれる感じもあるが、靴がずっぽり埋まるほどでもなくツボ足で平気だった。
気温が比較的高く、湿った雪がアイゼンに塊となってへばりついていた。取るのは煩わしかったが、歩きにくいので、時折様子を見ては雪の塊を剥がし進んでいった

約2400m地点のツアーコース終点の看板。前回はこの少し先で引き返した。

約2500m地点、このあたりから樹林帯を抜け風を遮るものがなくなる。

肩の小屋口に向けて進む。

肩の小屋口に着く頃には、少し凍結しているところもあった。比較的歩きやすくなっていたが、樹林帯を抜けたことで風が直接吹き付けてくるようになった。それでもまだまだ穏やかな風で、ゴーグルなどは必要ないなと思った。

肩の小屋口の裏にスノーシューをデポ。
スノーシューを持ってきていたが結局使わず、肩の小屋口にデポすることに。ただの重りとなってしまった。ただ、装備は万全にしておきたい

乗鞍岳の核心部へと

肩の小屋口から肩の小屋方面へと向かう。小屋に用事はないのでスルーして、乗鞍岳の北側に位置する朝日岳へと登った後乗鞍岳山頂を目指すこととした。

肩の小屋手前から朝日岳を望む。

肩の小屋
朝日岳への登りは、ところどころアイスバーンとなっていたが、特に難所はなかった。直登すると少ししんどい斜度ではあるが、距離はそれほどなくジグザグにゆっくりと歩を進めた。この登りは難易度的に核心部といったところではあるが、天候さえ悪化しなければ問題ない感じであった。

朝日岳北面を登っていく。それにしても見事な青空だ。

ところどころ岩が露出しているが、避けて通る。
そういえばアイゼン無しの長靴で登っている人がいて驚いた。
天気は快晴だがいいペースで登っていることもあって少し息があがっていた。なんだこれしんどいぞと思いながら、呼吸を整えつつ登っていく。しんどくないけどしんどい。体調が悪いという感じではないが。そうこうしていると嫁に置いていかれてしまった。ぐぬぬ、何ということだ。。。きっと嫁の調子が良すぎるだけだろう。。

ハァハァ言いながら岩とのミックス帯を登っていく。と言ってもほとんど避けているので特に難しくはない。

朝日岳2,975mより。乗鞍岳 剣ヶ峰が見えてきた。
時間的に余裕があったため途中でドローンを飛ばして空撮を楽しんだ。風速は最高でも10m/sぐらいの予報で、昼から夕方にかけて弱まっていくという情報通り、風は弱くドローンを問題なく飛ばせた。この日は本当に最高の天気だった。乗鞍ブルーというやつか。

蚕玉岳2,979mより、乗鞍岳 剣ヶ峰を。少し雪庇が発達していた。
朝日岳から10分もかからずに蚕玉岳へ。ここまで来れば剣ヶ峰はもう目と鼻の先だ。ついにここまで来たのだ。この最高の天気の下、登ってこられたのだ。

厳冬期の乗鞍岳、登頂成功。

やりました。やりましたよ。苦節5年(別に苦しんではいないが)、挑戦すること3回目。山頂に着き、ヨッメとハイタッチを交わす。我々は雪の乗鞍岳に見事登頂したのである失敗を繰り返したが、戦うことを辞めなかった。そして反省した。故に勝てたのである。

乗鞍岳 剣ヶ峰、御嶽山は霞んでいた。

鳥居のエビのしっぽはそこそこ成長していた。雪はそれほど深くない。

山頂から北アルプスの山々を望む。そこには槍ケ岳の姿が。

山頂でもドローンを飛ばした。ほぼ無風だったので最高のドローン日和だ。もちろんYoutubeにアップしている。



下りも慎重に

下りは朝日岳東面をトラバースすることとした。東面には雪崩多発スポットもあるので慎重に、見極めながら一気に下った。お家に帰るまでが遠足なのでご安全に。

朝日岳東面、2,920m地点。ここをトラバースして北北東へと下る。

途中まではトレースを貰い、その後東に進路を変えて一気に下った。
下ってきたトレース。


風によってできたシュカブラが美しい。
下ってきたら肩の小屋口でスノーシューを忘れず回収。ここまで来ればもう難所はない。少しおなかが減っていたので休憩がてらおやつタイムとした。そのあとはルンルンしながら駐車場へと向かった。

三本滝レストハウスが見えてきた。ここまで来たらあともう少し。だが結構時間がかかる。

\コンニチワ/
最高の天気だった。

今回、無事に登頂できたのは前回の失敗を反省し、活かすことができたからだろう。もちろん、失敗しなくても山行を振り返ることはとても重要である。みなさんもぜひ振り返って、あーでもないこーでもないと言いながら安全に楽しんでもらいたいと思う。それも登山の醍醐味の一つだ。

下山即牛乳でタンパク質補給。車外でキンキンに冷やしておいた。低温殺菌とはそういうことだ。

アクションカメラで撮影した動画もYoutubeにアップしている。相当暇な人は見てもいいだろう。


こちらはドローンでの空撮動画。

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